2010年03月31日

『抱擁のかけら』"BROKEN EMBRACES"


抱擁のかけら [DVD]

抱擁のかけら [DVD]

  • 出版社/メーカー: SHOCHIKU Co.,Ltd.(SH)(D)
  • メディア: DVD



アルモドバル監督の映画をいつも、どんな色彩を、部屋の内装を、風景を、劇中劇をみせてくれるのだろう?という興味で観ているような気がする。

レナとマテオの逃避行先のファマラのホテルの部屋。鮮やかなのに翳りを感じさせる明るいブルーの壁にオレンジの花柄のソファ。海岸で、男の赤のシャツの背中をそっと抱きしめる女の深緑のニット。補色がいつも効果的に使われる。

登場人物たちの思いも、色のように鮮やかにちりばめられている。レナとマテオの情熱。ハリーの虚無。エルネストの執着と嫉妬。エルネストJr.の屈折。ジュディットの悲しく普遍な思い。ディエゴの不安。それぞれに感情を引き立てて際立たせるようだ。

レナ(ペネロペ)は女優という役柄もあって、オードリー風やマリリン風のヘアメイクもみせてくれるが、昔のイタリア映画が印象的に使われたり、過去には『昼顔』のドヌーブ演じるセヴリーヌの名前を源氏名に使っていたり、昔の映画へのオマージュみたいなものもたくさんみてとれた。

本筋にあまり関係なさそうなんだけど、ディエゴがヴァンパイアの話を考えて生き生きと話すシーンが好き。

サスペンス風味もあったりするがその実、案外ストーリーはシンプル。いつものアルモドバル映画の、何かわりきれなさ気持ち悪さ不快さみたいな感情を、そっと押し付けられる感じ、そしてそれが好きか嫌いか自分で決めかねる感じ(?)、というのがあるんだけど、今回はそれが少ないようにも感じた。

絶望、、、そして再生の予感。抱擁のかけらは、つなぎあわされかけてる。
posted by mymble at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ☆☆☆☆ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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