2010年04月10日

『スイートリトルライズ』


スイートリトルライズ [DVD]

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  • 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
  • メディア: DVD





しかし、テディベア作家って!そんな職業の存在について思いを馳せたこともなかったので、その設定にちょっとびびりました。誰が考えたんだ、って江國さんか。

そのテディベア作家の留璃子。朝起きるとアロマキャンドルの火を消して、アルコールランプに火をつけ、サイフォンでコーヒーをいれ、古い時計のネジをまく、マッチで煙草に火をつけて一服、そして寝室の窓を磨く。全く隙のない選び抜かれた家具や食器や台所道具たち。美味しい朝ご飯をつくり、夫を玄関まで見送り、出迎え、鞄とジャケットを受け取る、美しく完璧な妻。

わたし結構これ息苦しいと思うけど。夫の妹が、こんな奥さん欲しい!というように、留璃子は、女の欲しいと思う奥さんで(女も奥さんは欲しいのです)、男の求める妻というのともちょっと違うのかも、と男でもないのに感じました。

そんな彼女のことを、何故かいつもおどおどとしている夫は、「現実感の無い人」と言う。そして、妻のレトロシックな世界とは真逆のコンピュータゲームに逃げ込んでいる。

でも、留璃子も生身の人間で、孤独をかかえている。壜から牛乳をラッパ飲みしても癒えない渇きをかかえている。その現実離れした『天然生活』から抜け出したような暮らしぶりや、職業の名前から受けるふわふわした印象とはうらはらに、テディベアを作る過程は、意外とおどろおどろしくて、縫い合わせられる前のバラバラのままの身体や目に突き刺す針など猟奇的な感じすらうける。。

夫の不倫相手。池脇千鶴が上手なんでしょうが、ほんとに、コレと浮気されたら心から嫌だなーっていうのを持って来ましたね。やることはしっかりやるのに、天真爛漫そうで純粋そう(本当の純粋じゃない)な感じを、はちきれそうな頬と白い中ヒールパンプスに代表させてるような、ペーパーグルメ(自分の足と舌で得たグルメじゃない)な女。見方によっては、これほどがぶりよつに押し切られたらしょうがないと言えばいいのか。。

妻の相手も、自分が浮気するのはゴメンだな(向こうもごめんだろうが)。若いのはいいとして、恋人の為にテディベアをゲットしようと頑張るような誠実そうなフリをしていながらいきなり襲う、みたいな(笑)いや、その行動力だけは正直褒めてもいいですが。

ということで、不倫相手が両方とも感情移入しづらいため、やはり夫婦の再生に希望を見いだしたい、と思ってしまう。キャスティングの妙かなあ。

「守りたいものの為に嘘をつく」

これって、ハリウッド映画とかでありがちな、良心の呵責にさいなまれてつい、疑われてすらいないのに過去や現在進行の浮気について告白してしまう、なんていう場面と真逆をつく真理ですよね。だまってくれてたら浮気もオーケー♪なんて寛容な妻ではないけど、すべての人を傷つけるだけなのに、自分の為だけに無駄な告白をする人たちにはいつも疑問を持っていました。

夫婦観っていっても、夫婦はそれぞれにありかたが違うし。恋も、不倫も、それぞれに違うから定義なんかできないし。家庭に恋が必要かどうかも、わからない。おそらく、それは維持するのはとても難しいと思う。だけど情愛は、たぶん… と思いたいな、と。






タグ:中谷美紀
posted by mymble at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ☆☆☆☆ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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